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END GAME ACT.9 感想その2

  1. 2012/03/12(月) 01:38:09_
  2. END GAME 2012
  3. _ tb:0
  4. _ comment:1
 というわけで、先日、部下Yもメディア芸術祭にご一緒させていただきました。
 めずらしく、晩ご飯までいましたが、もう、疲れが抜けない一週間でした・・・(@@;

 芸術祭の記事は、後で書きたい~。
 と思ってはいますんですが。。。

 事件について色々です。


 
 






カニバリズム事件は、「カニバリズム事件と言われていた」事件だった。食べていなかったにも関わらず食べたみたいな事件名をつけられたのは、その背景を隠すためだった(断言)。

 かわいそうなハシム君。

 吹雪と地震の病院で発見された遺体の様子が「震災被害にしては不自然」だったということだから、あの持っていたナイフで、遺体を切ったり抉ったりするくらいはしたのだろう。なんといっても、猟奇的事件でないとMRIでは見てもらえないのだから。

 そして、惨殺された松田外交官一家と石丸大臣。石丸氏は、松田氏一家の殺害事件について事情聴取されていた最中に殺された(自殺とされた)わけだが、いったいどこまで犯人一派について警察に話していたのだろうか。何も話さないうちに殺されたのだろうか。警備が入っていただろうに、どうして暗殺されるようなことになったのだろう。
 そして、石丸氏は別としても、松田氏については完全に殺人、しかも一家でということが分かっているにも関わらず、当時捜査はどうなったのだろう。

 イリハム氏と親族の集団殺害現場でただ一人、偶然にも生き残ってしまったハシム君が、命からがら助けを求めたのが日本だった。そして、ハシム君が身を隠し続けなければならなかったのは、その当時、松田外交官と石丸大臣の独断だったのか、イリハムの死に日本として関わらないことを選択したことにあったと思う。
 そういうことは、「後から考えればこうだった」という話でしかないので、しょうがないといえばしょうがない。とにかく、イリハム氏が親族ごと殺されて、甥が一人生き残ったという事実を、その当時公表しなかったことが、イリハムの替え玉をつくらせ、ハシム君が追われ続ける原因となったのだ。

 もっとも、ハシム君が子供だったということもあったかもしれない。ハシム君の様子から、彼が陰ながら日本国の保護を受けているという雰囲気ではなく、松田氏と石丸氏の個人的な活動の範囲で世話を受けていたのだろう。

 そして3年がたち、日本語にも堪能になる。2057年の3月と4月に、松田氏と石丸氏が殺された。「自殺」とされた新聞記事から「殺害」読み取るのは、追われている者の勘だろうか。17、8歳の子供がこのように読まざるを得ないということに、なんともやりきれなさを感じる。だが、案外逞しく、ちゃんと仕事を見つけて生活もする。
 
 そのおそらく追跡者の影を警戒しながらの生活の中で、目にしたのが、替え玉イリハムと、第九の新聞記事。「自分の脳の中にしかない事実」と、「5年前まで見た画を再現できる」という技術が、ハシム君の頭の中で「猟奇的な事件」というキーワードとともにマッチングする。

 それからの彼は、いったいどうしたら自分の脳を第九で見てもらうことができるのかと考えに考える生活だったのだろう。5年前までしかさかのぼれないのに、もう残りの2年をきってしまっている。半年後に起こった大地震は、まさに、天の助けともいうべきもの。

 だが、そのハシム君の真摯な思いは、その後の事件の始まりだった。もっとも、もっと遡れば、もちろんイリハム氏一族の殺害であり、チメンザールの軍事政権であったり、独立であったりするわけだが、日本でMRI捜査によって巻き込まれた人たちのことから考えれば、一連の事件の発端はハシム君だったと言える。

 ハシム君の、親族を殺された恐怖と、自分自身を生き延びさせるのが精一杯の、なんの力もない子供であることを考えれば、まずは自分の記憶を世に知らしめることが一番と考えるのは至極最もなことで、彼の考えや行動のどこにも、嘘偽りはない。

 しかし、それが結果として、その後何年もくすぶり続ける火種となったことは、疑いの余地がないことなのだ。
 そして、それもこれも、この世にMRI捜査などというものが存在したからこそ、起こったことだった。


 秘密の事件を見てみると、1巻、2巻、7巻でMRI捜査の存在が事件を起こした側に意識されている。それぞれタイプは違うが、はっきり意識されているので、「起こるべくして起こった」と考えることができる。
 ところがハシム君の場合は、これらに比べて質が悪い。本人は、自分の脳を世の中に見せることに一生懸命で、しかもその内容が自分の起こした悪いコトや復讐などではなく、世に真実を知らしめるという正義感で、おまけ命を狙われ続けてきた子供なのだ。
 だがこれも、「MRIで脳を見ることを前提とした自殺」であり、利用したことに違いはない。



 そうして薪さんと、当時の関係者はチメンザールに関する事情を知った。結果、日本(警察)としては関わらないと判断し、「遺体を食べた」と聞いた医師の話を利用し、これを「カニバリズム事件」として封印することにしたわけだ。
 しかし、カニバリズム事件が「ハシムの脳」であることは、あっというまにチメンザールの知るところとなり、滝沢がやってくる。ハシム君が日本に助けられた時から、日本にはチメンザールの政府や軍の関係者が深く入り込んでいたのだろう。ハシム君が生きていたときから、日本で活動するために日本語が必要だったと考えれば、滝沢が日本語に堪能なのもわかる。


MRIがあり、第九があるから、ハシム君がああいうことを考えたわけで、それが5年にもわたって何人もの人を巻き込み、イリハム氏とその親族のみならず、無関係の日本人まで追われ、狙われ、殺される原因となった。
ハシム君の行為そのものに犯罪性はなかったが、その後の犯罪を誘発することになったのだ。

 可哀想なハシム君。彼は、あの世で青木のお姉さんに出会ったら、なんというつもりだろう。脳の画を使って事実を丸ごと見せるのではなく、他の方法で伝える方法はなかったのかと、後悔するだろうか。



 秘密を読みながら思うことは、清水先生はいつも、薪さんをMRI捜査の神様のように描きながら(←部下目線や、事件解決目線として)、同時に、MRI捜査などというものが世の中に存在しなければ、決して起こりえなかった事件としても描いているということだ。

 最初の貝沼事件からしてそうだったし、天地や絹子は少々ファンタジックだったとして別にしても、大臣娘の誘拐事件は完璧かつ綿密に利用しているし、今回もまさに「利用」している。しかも、それが後々、大勢の人を巻き込むことなど考えもせずに利用している。
 そして、原因側ばかりでなく、扱う捜査側もそれゆえに巻き込まれている。鈴木は結果として死亡し、他の部下二人も死に、天地も殺され、滝沢も殺された。

 戦争中の軍隊じゃあるまいし、こんなに部下に死なれまくる上司っていないだろう?
 それもこれも、MRI捜査なんていうものがあるからなのだ。


 薪さんは、根っからの警察官と評され、魂である「第九」を守りたいと思って、それ故にそこから離れる決意をし、今回の作戦に臨んだ。しかし、もう殉職者は出さないと言ったそばから滝沢に死なれて、薪さんはそれでも第九を守りたいと思い続けることができるのだろうか?
 第九が、MRI捜査がある限り、どんなに法や組織を整備しても、MRI捜査が行えないようなひどい犯罪、あるいはMRI捜査を利用した犯罪が行われるのは疑いなく、大なり小なり捜査員が巻き込まれる危険性はなくならないだろう。


 だから、いつ、青木が「こんなもの(MRI)、なかったらよかったのに」と言い出すか待っているのだが・・・(@@;
 薪さんが言いそうな気配もあったが、なんだか妙な救われ方をしてしまったので、言わずに終わるかもしれないなあ。
 


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 お読みいただいてありがとうございました。


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comment

鍵拍手コメントくださったAさま

  1. 2012/03/16(金) 22:21:55 |
  2. URL |
  3. 第九の部下Y
  4. [ 編集 ]
Aさんこんにちは。

>動機はどうあれまた、MRI捜査が利用されてしまった。それによって、無関係な青木の姉夫婦まで命を落としたのですよね(´`)

つまり、かなり初期の段階で、MRI捜査の理念を曲げるようなことが、しかも子供によって引き起こされていたということなのだなと思いました。
なんというか、風が吹いたら桶屋が儲かるというか・・・儲かってないけど・・・(@@;

>薪さんは某かの責任をとって第九を去る可能性が高いですが、青木は今迄と変わらずMRI捜査を続けることに何の迷いもないのだろうか!?

迷いながら続ける・・・というところなのでしょうか、と思います。MRI捜査そのものは、あの世界ではなくならないでしょうから。

>薪さんは青木を含む部下達がそれぞれ、全国の支部長になることをやはり、夢見ているでしょうか。でないと、希望的なラストにならないですよね(^^;)う~ん・・

薪さん自身もどう思っているのでしょうかね。ただ、今後、巻き込まれないように注意していくことは、できると思います。
そうでないと、仕事する人がいなくなってしまいますからね。

コメントありがとうございました。

 
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部下Y(イプシロン)。清水玲子先生の「秘密-トップ・シークレット-」を愛するブログです。

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