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反照

  1. 2013/03/13(水) 01:06:32_
  2. その他の仮眠室の枕
  3. _ tb:0
  4. _ comment:0
ねーねー、年表作った?
青木の「ひとまわり」以外はだいじょうぶ?
(それとも、雪子さんが同い年ではなく、早生まれで一つ学年が上だったのか? うーむ、それだと完全に薪さんと1年違いに・・・)

やっぱり青木がごじゃっぺなんだと思うんだけど。

いやそれとも、ごじゃっぺなのではなく、超頭が良かったのか!?


というわけで、久しぶりに短編創作です。

 
 




 忌むべきは、この呪われた顔かたち。僕を造った父親が、僕を育てた両親を殺した。それも、家に火を放って、焼き殺した。燃え盛る炎の中に、僕の思い出も共に焼き捨てた。
 朝起きて、顔を洗うたびに、狂った男の顔がそこにある。自分のものであるはずなのに、鏡の向こうにはあの人がいる。苦しみに狂って、最後は自分に負けた男がそこにいる。逃れたくても許されない、血の絆。

 絆を信じて仇を探し続けてきたはずなのに、真実を知った今、絆とは、こんなにも恐ろしいものであったか。


「だって、比べて見た人は、誰もいないじゃないか」
「でも、グランドマスターが言っていた・・・」
「20年前のあの人と、今の君を見て似ているって言ってるんだろ? 年寄りは昔の記憶が修正されてるんだよ。そりゃ、生殖上の父親なら似てるに決まっているさ。俺だってオヤジそっくりだもの。でも並べてみたら、絶対違ってるって」
 そう言って、鈴木は笑い飛ばした。
「でも、あの人を知っている人たちが、みんな僕を見て思い出すだろう」
 そう言いながら、僕が心に思い描くあの人は、何故か僕を育ててくれたあの黒い姿でしかない。
「そして、やっぱり違うと気がつくんだよ」
 僕の暗い声に、きっぱりと反論する。
「どこが?」
「目だ。目が違う。人間で、一番大事なところだ」
 鈴木は即答した。真っ直ぐに僕を見て言った。まさか、そこが一番、似ているから、人は僕を・・・・・・。
「下向いてないで、こっち、見ろよ、ほら」
 鈴木の一番大事な目が、僕の目を見ていた。鈴木の瞳に、僕が映っていた。

 もう、鏡を見るのは、恐くない。



 ふと、窓に映る、あれがあの人の影なのか。
 それは窓であったり、水溜りであったり、油断した僕の不意を突いてくる。

 だが、僕はあの人を知らないのだ。僕の知っているのは、あそこに掲げられていた等身大の肖像のみ。それも、一瞬の邂逅。あの人は動かず、僕ではないどこかを見ていた。
 僕は、鏡の中にあの人は見ない。僕とそっくりだったというあの人は、鏡の向こうにはいない。それは、通りすがりのショーウィンドウの奥であり、喫茶店の窓の向こうの暗い夜の中であり、青い空を映す雷雨の後の水溜りの中なのだ。手に触れるほどの距離の透明な物質に色を映して、決して手の届かないほどの遠くにいる。お父さん。

 でも、鏡の中にはあの人はいない。この髪も、瞳も、唇も、何もかもが少しずつ違っている。鏡の向こうにいるのは、僕だ。
 だからもう、僕は朝が恐くはない。起きて鏡を見ることを恐れない。



「お早う、薪」
「おはよう」
 今日も、一日が始まる。
 たとえ鈴木が知っていたとしても、僕は鈴木の目を信じている。




~~~~~~~~~~~~
お読みいただいてありがとうございました。
久しぶりに勢いづいたぜい。


がんばれ、薪さん。

鈴木はだいぶ水飲みそうだなあ。がんばれるかなあ。あはは(^▽^;
(薪さんと違って、絶対に今は死なないと分かってるから、余裕余裕)
 
 

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部下Y(イプシロン)。清水玲子先生の「秘密-トップ・シークレット-」を愛するブログです。

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